「相続放棄の申述」を自分でやる話

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「相続放棄の申述」を自分でやる話

この2年の間に、父と祖母が亡くなり、これに際して、「相続放棄の申述」なる家庭裁判所宛の書類手続きを2度行いました。

法律では「被相続人の死亡を知った日から3ヶ月以内に行わなければ相続が発生する」ようで、もし相続を放棄したい場合には、「相続放棄の申述」という手続きを行う必要があります。

「相続放棄の申述」には、裁判所ホームページよりダウンロードできる「申述書」という書類のほか、被相続人(亡くなった人)との関係・条件応じて、被相続人の住民票(除票)や戸籍謄本などの書類が必要になります。

私の場合、父・祖母ともに地方在住(別世帯)で最期を迎えたため、3ヶ月以内という制約の中、私が住む東京から必要書類を揃えるために少々の苦労がありました。
この記事は、それについての備忘録となります。

ちなみに、書類の手配・提出の作業を司法書士に依頼すると数万円の費用がかかるそうですが、私の場合は遺族で協力し自力で敢行しました。
相続放棄の手続きを2回行ったことが、世の中的に多いのか少ないのかはわかりませんが、相続人としての立場が、子の場合、孫の場合(本来の相続人である”親”が死亡している場合)、令和4年(2024年)3月以降の場合と、割と豊富?なバリエーションを経験しましたので、私と似た境遇の方のお役に立てればと思います。

子の立場での相続放棄するケース(親が亡くなった場合)

時は2024年11月、父が亡くなった際、人生初の「相続放棄の申述」を行った際に用意・提出した書類は以下です。Web上には相続放棄の申述における必要書類について書かれた参考記事が多々ありますが、裁判所のホームページを見るのが一番わかりやすく、間違いもないと思います。

  1. 相続破棄申述書
  2. 被相続人の住民票除票又は戸籍附票
  3. 申述人(放棄する方)の戸籍謄本
  4. 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

上記書類のほか、手数料的なものとして、以下2点も必要になります。

収入印紙は1の申述書に貼付、連絡用郵便切手は必要額を同封し、管轄する裁判所へ郵送します。
重要な書類なので、レターパックライトにて郵送しました。

それから1ヶ月ほど経った頃、相続放棄の申述を受理した旨を記した通知書が裁判所から届いたと記憶しております。

書類準備の段階で特筆すべき点は、上記1〜4の書類のうち、2と4は取得するのに手間を要するということです。なぜなら2と4は被相続人(亡くなった人)の住所地の役所にて取得するものだからです。亡くなった方と同居している方であれば話は別ですが、同居しておらず、特に遠距離に住んでいた場合は、申述期間である「死亡を知ってから3か月」の間に、わりかし急ぎめに行動を起こす必要があります。

私の場合、幸い姉が父の最後の住所地の近くに住んでいたため、姉に「委任状」を送って取得してもらうことができました。
とはいっても、

私が姉に「委任状」を書いて送る

姉が委任状を持って役所に行き書類を取得する

姉が私に取得した書類を郵送する

揃った書類を裁判所に送付する


という形で、往復が発生するため、書類を全て揃えるのに10日ほどは要したと思います。

ちなみに、委任できる人もおらず、取得したい本人が現地に出向けない場合は、「郵送申請」というかたちで、役所に郵送で申請書を送り、目的の書類を取得することも可能です。しかし、その場合は、書類取得のための手数料の切手を用意したり、申請内容が正しいか、取得するに必要なものはなにか?などを電話で確認したりと、まぁまぁ脳みそと時間を使います。誰かに委任できるのであれば、委任するのが手っ取り早いのかなといった印象です。

なお、1,3の書類については最速即日用意可能です。
1は裁判所ホームページからpdfをダウンロード、3(私の戸籍謄本)はマイナンバーカードがあればコンビニで取得可能です。

と、ここまで書きましたが、実は、2024年3月から、4の「被相続人の戸籍謄本」の取得について「広域交付」と呼ばれる制度が施工されたようで、直系の子孫であれば、自分の住所地である役所から取得できるようになっているようです。
当時の私は、この「広域交付」制度を知らず、姉に父の戸籍謄本の取得を委任したのでした。

孫の立場で相続放棄するケース(親の後に祖父母が亡くなった場合)

時は2026年6月、祖母が亡くなり、人生で二度目の相続放棄の申述を行うことになりました。一度経験があるので、さほど焦りはしませんでしたが、書類を揃える手続きとしては、父の時よりも一手間かかりました。

被代襲者(=父)の死亡表記のある戸籍謄本

祖父母の相続放棄の申述においては、1〜4に加えて、もう一点必要な書類があります。それは、5.被代襲者(=父)の死亡表記のある戸籍謄本 です。

  1. 相続破棄申述書
  2. 被相続人の住民票除票又は戸籍附票
  3. 申述人(放棄する方)の戸籍謄本
  4. 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  5. 被代襲者(=父)の死亡表記のある戸籍謄本


これに関しては、先述のとおり、2026年現在、「広域交付」のルールによって、直系親族の戸籍謄本は、自分の住所地の役所から取得ができるようになっており、即日取得することができます。
ただ、実際のところは、同じく「広域交付」ルールのもとで、4「被相続人(祖母)の戸籍謄本」を取得しようとしたときに、「親族のつながりを示す書類(自分の祖母であることの証明書類)」が必要となり、そこで同時に父の戸籍謄本も取得する運びとなりました。

「広域交付」対象外の「被相続人の住民票除票又は戸籍附票」

2026年現在においても「広域交付」対象外、つまり、被相続人の住所地(の役所)にて申請・取得する必要があるのが、2の「被相続人の住民票除票又は戸籍附票」です。

私は前回(父の相続放棄)とは違う方法を試してみようと思い、今回(祖母の相続放棄)は郵送申請「住民票除票」の取得を試みました。

郵送申請をするにあたって必要なものについて、役所に電話で確認したところ、申請書(役所ホームページでダウンロード)と身分証コピーだけでOKとのことでした。「広域交付」とまではいきませんが、親族であることの証明書(例えば戸籍謄本の用意)などは不要で、以外とすんなりと取得できるようでした。
さらに、手数料の支払いについては、幸いなことに役所が電子決済の仕組みを導入しており、ウェブ上で支払うことができるようになっており、以前であれば郵便局などで取得しなければならなかった「定額小為替」 を用意する必要もありませんでした。

「2026年、いろいろ便利じゃん!」

そう思って、役所からの書類の到着を待っていました。
ところが、郵送後すぐのタイミングで、祖母の最後の住所地が全く別の市だったことが発覚し、申請先の役所では住民票除票を発行することができないとわかり、せっかくの郵送申請チャレンジはあえなく失敗に終えたのでした…。

そんな時、ちょうど姉が「被相続人の住民票除票」の代わりとなる「戸籍附票」であれば、同役所で取得できる、かつ、兄弟分として必要枚数を取得できるという情報を得たこともあり、この度も、やはり姉に書類の取得をお願いする結末となったのでした。

郵送申請は便利ですが、一度間違えた時に余計な手間がかかるリスクもある、ということで今後は気をつけたい所存です。

まとめ

以上、つらつらと書きましたが、書類の取得先別でまとめたものが以下となります。
「どこで何が取得できるか」をわかっていると、より行動がとりやすいかな?という意図のものとなります。

取得先書類取得に必要なもの
裁判所ホームページ・相続放棄申述書ウェブ環境
被相続人(亡くなった方)の住所地の役所
※郵送申請可能
・被相続人の住民票除票・身分証
・手数料
被相続人(亡くなった方)の本籍地の役所
※郵送申請可能
・被相続人の戸籍附票・身分証
・手数料
自分の住所地の役所・被相続人の戸籍謄本(広域交付)
・被代襲者の戸籍謄本(広域交付)
・自分の戸籍謄本
・身分証
・手数料
コンビニ・自分の戸籍謄本・マイナンバーカード
・手数料

以上は、あくまで私が実践した内容となります。
お住まいの場所や役所によっては不足が生じるかもしれませんが、2026年8月現在、おおかたは正しい内容かと思いますので、同じ境遇の方のご参考になりましたら幸いです。


投稿者
oyaji

都内在住、30代男。
2022年、一児の親父となる。

当ブログでは、育児、暮らし、仕事、趣味の音楽に関する、ニッチだけど誰かのお役に立つかもしれない情報を発信しております。

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